【番外編】フリーランス美容師、夜中に顎が外れる
こんばんは。
本日はお休みでした。ですがあえてなるべく誰とも喋らないようにしていました。
なぜか?
17日午前2時、そろそろ寝ようかと思い布団に入ったその時、、、!!!
人生初、盛大に顎が外れました。
顎関節というんですか?
耳の下の付け根のところ。
すみません、救急車呼びました。
あくびをしたら外れてしまって、元に戻らなくなり、あたふたしながら夜間の病院へ駆け込みました。
調べてみたら、こういう事だそうです。
【あくびをしたり、歯科治療や気管支鏡検査などの際に大きく口を開けると、関節の運動支点となっている下顎頭(かがくとう)が正常な可動域を越えて、関節から外れて口が閉じられなくなることがあります。これが顎関節脱臼です。いわゆる、あごがはずれた状態です。】
私、正常な可動域を超えるあくびしちゃったんですかね。お恥ずかしい。だがしかしです。私も美容師の前に一人の人間です。いやぁ、もう、、、ガクブルです。今のこの情勢もあり決まり事なのでしょう、病院の待合で体温を計りました。顎が外れたまま。ジンジンします。
もうガクブルが止まらなくて、精神的なものでしょう、平熱はいつも36.5〜36.8℃くらいなのですが、35.5℃を叩き出しました。大人になってから35度台になった事なんてないように記憶しています。
1℃違うとこんなにも違うのか、と顎が外れたままそんな事を呑気に思いつつ、すぐに診察室に案内され、、、。
顎関節はもともと緩いと言うか、何度か軽く外れかけたことは今までにもありましたが、何とか元には戻せていました。自力で。
(これはきっと良くないのでマネはせず、違和感を感じていたら病院にかかった方がいいです、、、)
が、、、
今回のように全く元に戻らなくなる経験は初めてで、もう色んな事が走馬灯のように頭を駆け巡りました。
あぁ、ずっとこのままなのかなぁ、、あっ、手術とかかなぁ、、予約をしてくれているお客様に連絡しないと、、、手術は内側から?外側から?切るの?どうするの?あ、ご飯はもう食べれないのかなぁ、、、口が閉じれないからもう噛めないしなぁ、、フリーランスで独立したばかりなのにお客様に迷惑かけちゃうなぁ、、うわぁ、、、
と、もう何だかずっと悪い想像ばかりして、顎を抑えてシュンとしていました。
診察室に入って、荷物を置いて椅子に座って、、、
喋れないので、うなずくとか、手で何かしらのジェスチャーで先生に伝えて、もうずっとシュンとしていました。
診察してくださった先生は一度も座らず、軽く問診をしながら私の前に仁王立ち、そしてスチャッ、、、スチャッ、、、とゴム手袋をはめて、診察室にいたもう一人の方に私の頭を後ろから支えるように指示を。
ん?え?
先生はただ一言。
「顎、元に戻しますから〜」
!?!?!?
もっ、、戻す!?どのように!?
「ちょっと口の中に指を入れて、下顎持つからね〜力抜いてね〜」
(´;ω;`) 先生、顎つかむ
(・ω・) 先生、顎のポジション取る
( ゚д゚) コキッ、、、
٩( 'ω' )و 戻った
ものの数十秒で顎は元通りに、、、
あんな風に下顎を持たれたのは生まれて初めてです。
「これでどう?」
私「戻りましたぁ〜あぁ〜(涙)」
私が駆け込んだのは整形外科で、本来ならば口腔外科の専門内容だという事でしたが、先生はおっしゃっていました。
「僕は治せるんだよね」
惚れてまうやろ案件です。
しかも処置する前に、顎を元に戻すからね、と言ってくださった事が私のガクブル不安をかっさらってくれました。
顎、治るのか!と一抹の不安がなくなったんです。これって、すごい大切じゃないですか?
不安を拭い去る。
この時まだ顎外れたままだけど不安を拭い去る。希望が見えました。
最高かよ!と言いたくなる事案です。この時まだ顎外れています。
視界がぱぁ〜っと明るくなったのを覚えています。しつこいようですが、この時まだ顎外れています。
本当にサクッと処置が終わりました。整復術と言うんですね。
もう私は不安で仕方なかったのでしょうね。そりゃそうでしょうね、顎が外れて元に戻らないなんで、誰が想像したでしょう。
しかし、この一件で学びもありましたよね。
この経験で思ったこと。
まず目の前の患者の不安を取る。
もうこちらは元通りになるのかならないのか、どうなるのか、全てがわからずなので不安しかなかったんですよね。
言葉って大切ですよね。声をかけるとか、様子を伺うとか。
今は物騒な事が多いですし、人との距離感というのも考えなくてはいけない。
それでも美容室でしたら、やはり来てくださるお客様。
自分はお客様にとって、お役に立てる自分になれているのだろうか?もっと見直す部分があるんじゃないだろうか?もっと学ぶ事も出来るし、自分を高める事だってまだまだ出来る。
初めての美容室は緊張する方も多いですし、逆に色んな美容室に行くのが好きな方もいらっしゃいます。
お客様はこうしてみたいという希望があったり、逆にいつも髪のここがはねてしまうとか広がりやすいとか量が多くて気になるとか、お悩みを持っている方も多いです。
そういった部分を解消してなりたい自分に近づける、お手入れがしやすいようにスタイル作りをする、現状をお伝えして一緒に髪の事を考えていく。
寄り添うという事ですね。顎を治してくれた先生はそれが自然と出来ていらっしゃったなぁ、と振り返りました。すごく優しかった。
私はお客様にきちんと出来ているのかな、と。
常に思っているのは調子には乗らず、地に足を付けて物事を考える。順調とは何を持って順調なのかは自分もわかりませんが、世間一般的に言う「順調」があるならば、そういう時こそ気を引き締める。
お客様を担当させていただく時は常にフラットな自分でいたい。
医師というプロのお仕事を目の前で見て、私もまだまだ伸びしろがあるし、学べるし、成長も出来るし、何だか気持ちが一新されたと言うか、顎を外しておいてあれなんですが、色々と勉強になりました。
以前お客様とも話したことがあるんですよね。
「専門職の人って、なんかすごいよね^^」と。そのお客様も整骨院に通われていて、お話を聞かせて頂いたのですが、そちらの先生が何とも素晴らしい先生で、私も驚いてばかりだったのを覚えています。
目の前の方に寄り添う。
それは形だけ取り繕ってもだめなんですよね。
相手に伝わりますし。
なので、技術もそうですが、やはり人間力も大切になってくるなぁ、と改めて思います。
その為にはきっと、たくさんの人の話を聞くという事も大切ですし、それだけでなく自分の思っている事を勇気を持って人に話してみる事も大切だな、とここ最近感じております。
《おまけ》顎が治った後はどうしてた?
治った後は病院を出てタクシーを呼び、家に戻りました。
顎が外れてから治して頂き自宅に戻るまで1時間ほど。
この1時間、本当に色んな気持ちが行き交いました(笑)
今はもう笑い話となっていますが、笑えて良かったです。
タクシー運転手の方が、こんな夜中に病院前で女の人が1人で、、、と不思議に思ったそうで、「大丈夫かい??」と。
そして、顎が外れた話をしましたら、もう運転手さんもビックリして、「えぇっ!?」と声をあげておりました。
どんな感じだったかも事細かく話してしまい、何だかわかりませんが、車内大爆笑。
きっと運転手の方も笑っちゃ失礼かと思ってくださっていたと思うのですが、肩が上下に動いていたので、必死に堪えていたのだと思いますが、私も何だか可笑しくて、ずっと大爆笑でした。
いやぁ、でも、、、本当にツいてましたね。
これでどこの病院にも行けなかったら、、と思うと、、、そしてあの先生でなかったらどうなっていたか、、、。
私としては、もちろんビックリしましたし、もう〜!なんて思いましたが、それもそれで何かしらの気付きがあり、、、要するに、、、
もっと頑張れ!!やれるだろ!!
の意味合いだと思っています。勝手に。
でも、顎外さなくても良くないですか?(笑)
本当にビックリしたんですから。
そして、とにかくお客様への影響がなくて良かったです。
まだ少し違和感があるものの、お話する分には全く問題なしです٩( 'ω' )و
まだしばらくは気を付けてね、と言われているので、ご飯を食べる時や歯磨き、あくび(笑)、くしゃみ、こういった時に外れやすいみたいなので、しばらくはおしとやかな私で過ごしてみたいと思います。
もうすぐ雪が降りそうですね。雪道はやはり転びやすいので、車の方も歩きの方も事故や怪我には本当に十分にお気をつけくださいませ。
ご予約は公式LINEからどうぞ^^皆様、今年も残り少ないですが、最後までどうぞよろしくお願い致します^^